連続異世界=同じ土地、同じ法、同じ秩序を持つ世界



 『世界02:連続異世界』での世界。全ての話が同じ世界で起こっている。
 現在中編〜長編の話では<BODERLINE><Climinals><Wanted World><Metoro Police>を、短編では<Bloody boy>を予定。これから作品が追加される可能性有り。
 世界観的には近代都市+SF+ファンタジー。しかし異世界であり現代とは全く違うものである。

 民族的には基本的にごちゃまぜだが、ケルト人のような人種が多い。信仰の形としては自然信仰で、ギリシア神話とケルト神話がごちゃまぜになったもの。
 また、肌や髪・目の色について白人・黄色人・黒人と区別され迫害を受けたりなどはしない。元々「そういうものだ」と思われている。

 この世界には大きく分けて5層に人々は区別される。と言っても、差別などの層ではなく社会的にどの位置に属しているかというものである。
 一般・罪人・囚人・軍警・裁境の5層に分かれそれぞれの言葉は周知されているものの、あまりこの言葉は使用されない(軽く侮蔑用語のようなものとされ、軍警・裁境の層の人々以外からは嫌われているため)。
 また8つの区域に分けられ、第1区域〜第8区域ではそれぞれ罪人が潜んでいる、且つ行動が派手に起こされる頻度が全く異なる。
 政治体制としては全区域を治める統治皇の下一応民主主義を掲げてはいるものの、上(皇)はお飾りであり実権は軍警が握っている。
 国家政治は法を制定し下すための必要最低限のものであるため存在しているが、元々が現在軍警と呼ばれている組織が纏め上げ統治した世界なので軍警には逆らえないようになっている。ただ1つ平等であるために逆らうことが出来るのは裁境だけである。
 区域=国のようなもの。

 以下、それぞれの項に分けて詳細の設定。


5層
 [一般(いっぱん)] --- 一般的な規則正しい生活を送っている人々のこと。利潤を生み出し、正当な手段で金銭を世の中に回し、深い情にて人と結び関わろうとする善人。スラム街の出自であろうが貴族の出自であろうが、犯罪に手を染めていなければ大体はここに分類される。
 [罪人(ざいにん)] --- 一般と離れ犯罪に手を染めた者達のこと。その上で、未だ軍警に捕らえられていない人々のことを指す。また個人個人に罪状がまだはっきりとされていない場合は半罪人扱いであり、要注意人物として見られるくらいである。
 [囚人(しゅうじん)] --- 犯罪に手を染めた者達、且つ、軍警に捕らえられた人々のことを指す。それぞれの罪状・罪重により8区分され、それぞれの罪人管理収容所に収容される。
 [軍警(ぐんけい)] --- 罪人を捕らえ収容所に収容し管理する人々の事。軍警自体も大きく3つに分類されるが、どの分類のものも似たような仕事内容である。裁判では罪人の罪状と罪重を罪人に確認を取る立場。裁境とは正反対の職種である。車輪をモチーフとする。
 [裁境(さいけい)] --- 裁判において罪人側に立ち、罪人が犯罪に手を染めるきっかけはなんだったのか、等の立会い証言をしっかりとさせるための人物。軍警とは正反対の立ち居地である。権力で軍警に下ることはない唯一の組織。白梟をモチーフとする。

8区域分布
 数字が早いほど治安が悪い。

 [第1区域] --- 最も罪人が多く、治安の悪い区域。しかし罪人経由での金の周りもよく、他の地域からここで名上げの為に来る罪人も多い。一般の出入りは極わずかで、元々土地に住んでいた者くらいしか残ってはいない。ほとんどが安寧を求めて他の地域へと下る。統治の中心地域。区域の中央にそびえる高い塔に統治皇が住んでいる。
 [第2区域] --- 第1区域の次に罪人が多い区域。しかし第1区域よりも森林資源が多く、商売に関わる者なども多数出入りする。ほとんどの領域が罪人の庭と化しているが、森の奥地などにはまだまだ一般の人々も住んでいるもよう(認知されていない所もあり)。<Wanted World>の主だった舞台はこの区域となる。
 [第3区域] --- 石油や石炭などの燃料資源の多い地域。表立った罪人はほとんどいないが、富裕層の人間が多いため、金銭関連のドロドロが絶えない区域。また頭の回転の速い人物が多い区域でもあり、罪人と共に将来軍警や裁境となる人物の多くがこの区域の出身である。
 [第4区域] --- 鉄鉱石などの金属資源の多い地域。金属加工職人が多いが、血の気とプライドの高い人物も同時に多く集まるため、傷害事件などが後を絶たない。<Metoro Police>の主だった舞台はこの区域となる。
 [第5区域] --- 周りがほぼ海に囲まれている、どの区域よりも独立色の強い区域。魚介類などの水産資源が多く、どこよりも美味しい食事にありつけるといわれている。町並みの美しさに反比例して密漁などの犯罪が多く行われているところ。密漁された魚などを使って調理するレストランなども多い。この区域のみ収容所が地上と地下に存在する。<BODERLINE>の最終的な舞台はこの区域となる。
 [第6区域] --- 気候の穏やかで過ごしやすい区域。上記の区域と比べるとぐんと罪人の数は減るが、のどかさからか軽犯罪が多い。なだらかな丘陵地帯で、夏でもひんやりとした空気が流れる。代わりに冬には極寒の地となる。
 [第7区域] --- 広大な砂漠地帯の一角にあるオアシス。事実上では砂漠地帯も含めて第7区域である。他の区域から物資などがオアシス都市に運び込まれる際に盗賊などが度々出現する。オアシスの外れでは密輸入された武器の転売などが行われている。
 [第8区域] --- 最も罪人が少ない区域。レンガや土作りの建物が並ぶ美しい町並みを持つ。地下鉄の運営本局の所在地で、地下鉄を狙っての爆撃などが多いがそれ以外での殺傷犯罪は比較的少ない。<Climinals>の主だった舞台はこの区域。

種族
 [人] --- 最もポピュラーな種族で、全体の8割ほどを占める。肌や髪・目の色の違いこそあれ、生まれ持った姿形は同じ。
 [獣人(じゅうじん)] --- 獣の特徴をどこかしらに持つ、人に似た種族。言葉や暮らし方は全く人と同じだが、少々本能的である。抗争時代に行われていた実験(人体と獣の融合による能力向上実験)によって大量に生まれた。全体の残り2割を占める。

 (※レイラは科学技術により作られた機械であるため、どちらにも属さない。)

科学
 ロボット工業などはなく、重機械を中心とした科学が発展している。工場は多いが地域によって賃金がまちまち。
 貴族以上の人間が住む上階地区と平民以下が住む下階地区を行き来する手段として飛行船がある。正式なものは下階地区へ止まることは少なく、下階地区にあるものは殆どが認可されていないもので罪人達の所有物である。軍警は無認可飛行船を発見次第、任意で解体することが命じられている(身の危険を感じたり、上階地区への移動が出来ないものなどであれば解体せずともよい)。

平行世界(裏世界)
 <BODERLINE><Climinals><Wanted World><Metoro Police>の舞台の事を表世界とする裏世界が存在する。
 時間軸などは表と同じなのだが少し次元が異なり、表で流産したり死産した子供たちが不完全な存在として存在している。<Bloddy boy>の主だった舞台はこの裏世界となる。

軍警の種類/地位
 軍警とは「軍事警察」の略称。過去分裂しバラバラであった各地域間での抗争で現在の統治皇が住む第1区域が軍事介入し抗争は決着が付けられる。その後警察のような役割をし周囲を治めていることから軍事警察という名称が生まれ、そこからさらに略称が生まれた。
 軍警の種類は大きく『区域軍警』・『特別罪人特捜班』・『地下軍警』・『一般軍警』の4つに分けられる。

 [区域軍警] --- それぞれの区域に所属し活動している軍警のこと。現代で言う管理局みたいな所で、そこに勤める人たちと考えていただければ。要するにエリートどもが統括している。各地域での最高責任者は区域長と呼ばれ、その補佐をするのが区域属長である。
 [特別罪人特捜班] --- 立場としては区域属長の直属の部下。元々は囚人であったが、罪人としての能力を見込まれた執行猶予中の囚人の総称。
 [地下軍警] --- 各地域の下にある地下街や地下鉄などの地上下を取り締まる軍警のこと。区域軍警に属してはいるものの彼らとは全く別の機関であるとされる。要するに肩書きだけ区域軍警。
 [一般軍警] --- 上記2つの軍警とは違い現場で地道に罪人確保に奮闘する軍警のこと。現代で例えるならば転勤有りの刑事っぽいお巡りさん。収容所の管理なども裁境の指示の下彼らが行う。

機関/施設
 [軍事警察独立事務所(第1区 〜 第8区)] --- 短縮して軍警事務所。それぞれの区域にて軍警を纏める機関であり施設。区域単位での最高機関であり、区域での最終決定権を持つ。
 [軍事警察特設独立養成施設] --- 短縮して軍警養成所。一般に養成所というとこの施設のことを指す。体力・技術・知識など軍警に必要な様々なアビリティを培わせる場所で、全区域から集められた優秀な人材が入れられる。さらにそこから特別育成クラスに昇格した者には最低でも区域属長の地位を約束される。またこの施設に入り学ぶのに金銭は必要ない。
 [罪人管理収容所(第1区 〜 第8区)] --- 軍警に逮捕された罪人の収容所。それぞれ犯した罪の大きさや重さにあった第1区から第8区までの階級に分かれて収容される。数字が早いほどその犯罪性は高い。
 [裁判所/法廷] --- 軍警と裁境に分かれて、罪人の犯罪性の強弱を決定するところ。法廷で裁かれた後、囚人となる。法廷では何人たりとも罪人以外は素顔を出すことを禁止されており、必ず仮面(裁境の長たちはガスマスク)をつけるようにされる。

地下街・地下鉄
 各地域を直接的に結ぶ地下に出来た鉄道や街のこと。俗にアンダーグラウンドとも呼ばれる。人や荷物の行き来が激しいことからか犯罪もそれなりに多い。第7区域の武器の密売や第5区域の密漁などから、地上と罪人の犯罪性はほぼ反対であり、数字の遅いほうが犯罪性は高い。
 またその治安の悪さから、商人などの仕事を持つ人でない限りは地下に行かないし地下鉄などには乗ることも出来ない。地下街は比較的自由に行き来することが出来るが、それでもあまり人は入らないようだ。

罪人・囚人の収容所,分別,刑について
 罪人の収容は逮捕された各地域の収容所に監禁されることとなるが、裁判を経て囚人となると、それぞれの犯罪性の高さと下された刑罰によって第1区から第8区に分類される。
 なお、どの刑にも執行猶予は与えられており、罪人特捜班はその執行猶予中の罪人から選別することが出来る。罪人特捜班に選ばれた囚人は執行猶予期間を特捜班にいる間のみ凍結し、期間が延期される。
 刑罰の種類と収容所に関しては下記の通り。

 第1区 → 凌遅刑(極刑) --- 身体の肉を削ぎ落としながら死に至らしめる。
 第2区 → 溶解刑 --- 身体を拘束した状態で専用の部屋へ連れて行き、酸を撒く。徐々に酸の濃度を強くしていき、最終的に絶命させる。
 第3区 → 杖刑・笞刑 --- 杖刑の場合は60回から100回杖での打ちつけを数日間行う。笞刑の場合は10回から50回鞭での打ちつけを数日間行う。どちらの刑も最終的に死亡した場合は収容所前で串刺し状態にして晒されることとなる。死亡しなかった場合は追放刑にされる。
 第4区 → 肉刑 --- 身体の一部を削ぎ落としたり切り落としたりする。部位は指や目、鼻などの一部分から腕や足などの大部分に及ぶまで。また去勢させることも刑の1つとして存在する。
 第5区 → 黥刑(げいけい) --- 背中や腕、足などに刺青を入れることによって、消えない罪の証を刻む。刻まれる刺青は軍警のモチーフとされる車輪。また、左目下の部分に収容者番号が入れられる。麻酔などを一切使わない。刑を受けた後数年単位で収容所に監禁される。
 第6区 → 追放刑 --- 地上から追放し、地下へ押し込める。水以外にはなにも与えられず、そのため最終的には飢餓死させる。地上にある収容所は罪人用であり囚人用ではない。
 第7区 → 拘束刑 --- 身体の自由を奪う。全身を磔にされた上に声を出すことも用を足すことも出来ないため、じわじわと発狂し悶死する。但し拘束期間は限られており、悶死するまでに至らない場合もある。その場合は釈放とする。
 第8区 → 財産刑 --- いわゆる罰金で釈放される。しかし金銭を支払うことが出来なかった場合、その金額に応じた仕事を課される。

裁判
 裁判では裁境側と軍警側とに分かれて、被告人の罪を決定する。最終的な判断を下すのは裁境の長である。
 最終的な判断を下す長は意見交換のための6名とその5名を束ねる最高長1名の計7名である。彼らは白梟のモチーフが刺繍されたガスマスクフードを装着し黒い衣を身にまとい、完全に軍警にも被告人にも姿が知られないようにされている。被告人の仲間内から報復として長たちが死亡するという自体が起きた過去以来絶対に守られている。
 告訴する軍警側は鷲の頭のシリコンマスクを、弁護する裁境側は白梟の頭のシリコンマスクを装着して対決する。これも対決する両者から間違った死者を生み出さないために設置された。
 因みに裁境の使用する白梟は知恵の象徴とされている「ミネルヴァの白梟」に由来する。


【完全個人用メモ】

ケルト人
 古代の著述者による人観としては、
 1.背が高い。
 2.がっしりとした体格。
 3.(ホラ吹きと称されるほどに)冗談好き。
 4.喧嘩っ早く単純である。頭から突っ込む。短気。粗暴。
 5.祭りなどの騒がしいことが好きで、よく笑う。
 6.派手好きで煌びやかなものを好む。
 7.体格だけでなく、食欲や腕力も優れている。

ケルト - 季節
 5月1日を暑い季節<サモン>(日本で言う初夏)の節目、11月1日を寒い季節<ギアモン>(日本でいう初冬)の節目として区切る日であったとされる。

古代ケルトの神々(うぃきさんより。不足情報・誤情報あるかも)
 [トータティス] --- 大雑把に言うと天空神。ギリシアで言うゼウスと同じような立ち位置の神(恐らく)。
 [タラニス] --- 太陽と天上の神。職能から、雷鳴・戦争・炎・死・空の神でもある。またこの神の信仰に基づくとされる奉納品の車輪(→軍警のモチーフ)が発見されている。
 [エスス] --- 工芸・旅の神で、商人・開墾・大工の守護者。
 [スケッルス] --- 槌(死と復活の象徴)と盃(富の象徴)を持つ、森と農業の神。
 [エポナ] --- 馬・豊穣を司る女神。騎乗した女性、あるいは馬を従えた女性の姿で描かれる。
 [ケルヌンノス] --- 狩猟神。有角の男性の姿で描かれる。